2016.06.02

安倍首相、消費税10%への引上げ再延期を表明

 安倍晋三首相は6月1日、2017年4月1日に予定されていた消費税率10%への引上げを再延期することを表明した。

 

 記者会見で安倍首相は、先の伊勢志摩サミットで世界経済が大きなリスクに直面しているという認識がG7首脳の間で共有されたと指摘。中国など新興国経済の落ち込みや熊本地震が日本経済にとって新たな下振れリスクとなっているとし、「内需を腰折れさせかねない消費税率の引上げは延期すべきである」と結論付けた。

 

 その上で、消費税率10%への引上げは、現在引上げ施行日とされている2017年4月1日の2年半後の2019年10月に再延期し、軽減税率もその際に導入するとの見解を示した。

 

 また、再延期に伴い、消費税率引上げ時の経過措置の指定日についても、延期されることが見込まれる。

 

消費税率10% 二度の延期

 

 消費税率については、2012年8月に公布された消費税法改正に関する法律(「社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法の一部を改正する法律」)により、2014年4月1日に8%へ、2015年10月1日に10%への二段階での引上げが、いわゆる「景気判断条項」(*)付きで規定された。第一段階目の8%への引上げは、規定どおり2014年4月1日に実施された。

 

 しかし、第二段階目の10%への引上げについては、経済状況等を総合的に勘案し、2017年4月1日に延期される法改正が行われた。なお、この改正に合わせて「景気判断条項」が削除され、同日に実施されることが見込まれていたところである。

 

 今回の表明は、一旦延期された消費増税の再延期に当たり、実施のためのさらなる法改正が進められることが見込まれる。

 

(*)景気判断条項とは、消費税の税率引上げにあたっては、名目及び実質の経済成長率、物価動向等、種々の経済指標を確認し、経済状況等を総合的に勘案した上で、実施することが定められたもので、抜本改革法附則第18条3項を言う。

 

※写真の出典:首相官邸ホームページ(http://www.kantei.go.jp/)


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